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今週の日経平均株価は、石破自民党総裁の誕生をきっかけ急落!
その後は地政学リスクの高まりによって荒い値動きが続く
今週(9月30日〜10月4日)の日経平均株価は下落し、最終的に先週末に比べて1193.94円(3.00%)安い3万8635.62円で終えました。
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9月27日に自民党総裁選が行われましたが、事前予想で早期利上げに否定的な高市氏が優位だったことから、ドル/円相場は円安に振れ、日経平均株価も26〜27日の2営業日で1958円上昇しました。
しかし、9月27日の取引終了後に行われた決選投票で、石破茂氏が高市早苗氏を破って第28代総裁に選出されました。その結果、週明けの30日は26〜27日の「高市トレード」で積み上がったポジションを解消する動きから始まり、前週末比で1910円も下落しました。
その後は中東情勢を巡る地政学リスクの高まりによって荒い値動きが続きましたが、日経平均株価はおおむね3万8000~3万8700円辺りでのレンジで推移し、週半ば以降は3万8500円辺りでの底堅さが目立ちました。
また、ドル/円相場は「高市トレード」でつけた円安水準を10月2日に上回ったことで需給整理が一巡したと考えられ、改めて石破政権に対する政策期待などを手掛かりとした物色が目立ちました。
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ただし、東証プライム市場の売買高(出来高)を見ると、週明けの9月30日こそ大荒れのなかで約26億株に膨らみましたが、その後は20億株前後の薄商いが続き、週末の10月4日には約18億株まで落ち込みました。4日に米国の雇用統計の発表を控えている面もありますが、基本的には地政学リスクの高まりによって積極的な売買が手控えられた形です。
来週の日本市場は、中東情勢の緊迫化で慎重姿勢が強まるなか、
外部環境の影響を受けにくいIT系企業などに資金が集まる流れに
【来週の日経平均株価の想定レンジ】
3万7500 ~ 3万9500円
来週(10月7〜11日)の日経平均株価は、今週に引き続き積極的な売買が手控えられる可能性はありますが、一方で底堅さも意識されるでしょう。
週明け10月7日は、4日発表の米・雇統計の結果を受けた米国市場の影響を受けるでしょう。ただし、米国では足元の経済指標が予想を上回っていることから、11月の米・連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅な利下げ観測が後退する可能性はありそうです。
一方、国内では、石破総理が現状での追加利上げの可能性を否定したことで、日米の金利差を狙った海外勢の資金流入が意識されそうです。
また、今週は、10月1日に米国の著名投資家ウォーレンバフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイ(BRKB)が円建て社債の発行を計画していると報じられたことで、商社株を物色する動きが目立つ場面も見られました。バークシャー・ハサウェイが日本への投資を強化するとの見方が広まったことで、押し目を狙った買い意欲は強そうです。
一方、これ以上、中東情勢が緊迫するようだと買いを見送る姿勢が強まりそうですが、IT企業などの外部環境の影響を受けにくい銘柄や、石破政権が進める政策に絡んだ銘柄への物色が期待できます。
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また、今週はセブン&アイ・ホールディングス(3382)やファーストリテイリング(9983)など小売企業の決算が予定されているため、業績を手掛かりとした個別物色に向かいやすいでしょう。
【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
セーラー広告が+123.26%で値上がり率トップ!
ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。
今週の値上がり率ランキングのトップはセーラー広告(2156)でした。9月18日に高知エリアの広告会社であるメディア・エーシーを子会社化すると発表した後は目立った材料がありませんでしたが、石破政権に対する政策期待から、地方創生関連の一角として値幅取り狙いの資金が集中したようです。
値上がり率2位の雨風太陽(5616)は10月1日、新たに地方婚活支援事業を開始すると発表。こちらも地方創生関連の一角として人気化したと考えられます。
値上がり率3位のイシン(143A)は企業の自治体向けマーケティング支援を手掛けており、こちらも地方創生関連の一角になります。
一方、今週の値下がり率ランキングの1位はASTI(6899)でした。9月27日に2025年3月期の業績予想の修正を発表しましたが、営業利益を25億円から13億円に下方修正したことが嫌気されました。
値下がり率2位のティーガイア(3738)。米国の投資会社ベインキャピタル系の「BCJ-82-1」が9月30日、ティーガイアに対して公開買い付け(TOB)を実施すると発表しました。TOB価格は1株につき2670円と30日の終値3670円より低い価格だったことから嫌気売りにつながりました。
■今週の値上がり率 トップ5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | +123.26 | セーラー広告(東S・2156) |
2 | +64.92 | 雨風太陽(東G・5616) |
3 | +45.31 | イシン(東G・143A) |
4 | +42.68 | サイバー・バズ(東G・7069) |
5 | +33.33 | モダリス(東G・4883) |
■今週の値下がり率 ワースト5 | ||
順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | −28.74 | ASTI(東S・6899) |
2 | −26.69 | ティーガイア(東P・3738) |
3 | −26.46 | FFRIセキュリティ(東G・3692) |
4 | −23.85 | QPS研究(東G・5595) |
5 | −23.70 | GameWith(東S・6552) |
■今週の出来高 トップ5 | ||
順位 | 出来高(株) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
1 | 937,522,300 | NTT(東P・9432) |
2 | 896,175,900 | ジャパンディスプレイ(東P・6740) |
3 | 607,865,600 | 三菱重工業(東P・7011) |
4 | 595,000,400 | ランド(東S・8918) |
5 | 391,682,000 | ソフトバンク(東P・9434) |
【来週の主要イベント】
米国のFOMC議事要旨とCPI・PPI、米JPモルガン決算、ファーストリテイリングなど小売決算、東京メトロのブックビルディング開始などに注目
来週は以下のようなイベントが予定されています。
<10月7日(月)>
◆決算:ウエルシアホールディングス(3141)、壱番屋(7630)
◆8月景気先行指数/一致指数速報値
◆独8月製造業新規受注
◆欧8月小売売上高
◆米8月消費者信用残
<10月8日(火)>
◆ケイ・ウノ(259A)名証ネクスト上場
◆東京メトロ(9023)IPOブックビルディング開始
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◆決算:J.フロントリテイリング(3086)、イオンモール(8905)
◆8月全世帯家計調査/消費支出
◆8月国際収支/経常収支/貿易収支
◆9月景気ウオッチャー調査
◆英9月英小売連合(BRC)小売売上高調査
◆独8月鉱工業生産
◆米8月貿易収支
◆決算:ペプシコ(PEP)、VOXXインターナショナル(VOXX)
<10月9日(水)>
◆決算:エービーシー・マート(2670)、吉野家ホールディングス(9861)
◆独8月貿易収支
◆米MBA住宅ローン申請指数
◆米8月卸売売上高
◆米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
◆決算:コストコホールセール(COST)
<10月10日(木)>
◆決算:セブン&アイ・ホールディングス(3382)、ファーストリテイリング(9983)
◆9月国内企業物価指数
◆米9月消費者物価指数(CPI)
<10月11日(金)>
◆オルツ(260A)東証グロース上場
◆決算:Sansan(4443)、QPS研究所(5595)、良品計画(7453)
◆独9月消費者物価指数(CPI)改定値
◆英8月月次国内総生産(GDP)
◆英8月鉱工業生産
◆米9月卸売物価指数(PPI)
◆米10月ミシガン大学消費者態度指数 速報値
◆決算:JPモルガン・チェース(JPM)、ウェルズ・ファーゴ(WFC)
【来週の注目銘柄】
「ショーボンドホールディングス」「CARTA HOLDINGS」
「BIPROGY」の3銘柄をピックアップ!
来週、注目したい銘柄は、この3つです。
ショーボンドホールディングス(2024年10月4日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
建設業 | 東P・1414 | 5720円 | 20.2倍 | 2.88倍 |
石破政権への政策期待から、防災関連の一角として注目 社会インフラの維持補修工事を手掛けています。石破政権に対する政策期待の高まりが期待できるなか、防災関連の一角として注目です。株価は8月5日の暴落時につけた安値4950円をボトムに緩やかなリバウンドが続いており、足元で上値抵抗線として意識されていた75日移動平均線を突破してきました。目先的には75日移動平均線を下値支持線とした底固めから、7月下旬の戻り高値5890円、さらには6000円辺りに位置する200日移動平均線をターゲットとした上昇トレンドが期待されます。 【※関連記事はこちら!】 ⇒石破総理が取り組む「地方創生」の関連銘柄に注目! “日本経済の起爆剤”として、地方の労働力不足や社会インフラの諸問題をデジタルで解決するIT企業を紹介 |
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CARTA HOLDINGS(2024年10月4日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
情報・通信 | 東P・3688 | 1432円 | 22.6倍 | 1.50倍 |
グループ会社がポイントサイト「ECナビ」を運営 広告会社などのデジタルマーケティング支援を手掛けています。グループ会社のVOYAGE GROUPでは、ポイントサイト「ECナビ」を運営。アンケートに特化したサイトで、利用者はプッシュ通知が届いたらすぐにアンケートに回答し、ポイントを獲得できます。最近では「ポイ活」をビジネスに利用する企業が増えており、成長期待のビジネスとして要注目です。株価はリバウンドが続いており、25日移動平均線を下値支持線として、上値抵抗として意識される75日移動平均線を突破してからのさらなる上昇に期待したいところです。さらに、75日移動平均線を突破して1500円辺りに位置する200日移動平均線を捉えてくるようだと、4月につけた年初来高値1774円が意識されそうです。 |
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BIPROGY(2024年10月4日時点) | ||||
業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
情報・通信 | 東P・8056 | 4822円 | 19.3倍 | 2.84倍 |
パブリッククラウドを活用したフルバンキングシステムを提供 準大手システムインテグレーターで、ソフトウェア開発やクラウドを通じた各種サービスを提供。2024年7月には、同社が提供するフルバンキングシステム「BankVision on Azure」を農林中央金庫が採用し、同サービスを利用した基幹系システムの稼働が開始されました。これは国内の金融機関では初となるパブリッククラウド環境でのフルバンキングシステムとなります。株価は9月20日に4990円まで買われ、7月末以来の年初来高値を更新。その後は調整を見せていますが、上向きで推移する13週移動平均線が下値支持線として機能しており、リバウンド狙いの好機と言えるでしょう。 |
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【※今週のピックアップ記事!】
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