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菅首相が創設を進める「子ども庁」が、株式市場で話題となっています。
「子ども庁」は、子どもに関する行政を一元的に担う機関で、菅首相は4月1日、自民党の二階堂幹事長らにその創設に向けて「党でも検討して欲しい」と指示。来週にも、二階幹事長を本部長として、「子ども庁」創設に関する会合を開く予定だと報じられています。
「子ども庁」に関しては、現時点であくまで検討段階であり詳細は決まっていませんが、子育て政策全般に関して省庁横断で対応する組織となるようです。現在は、幼稚園が文部科学省、保育所が厚生労働省、認定こども園が内閣府など、同じ子ども関係であってもその内容によって担当省庁はバラバラです。実際、お子さんがいらっしゃる方の中には、各種手続きが面倒だったりなど、縦割り行政の弊害を被った覚えがある方もいるのではないでしょうか。
菅首相はこうした状況に対し、テレビ番組の中で「いろんな縦割りの中で一つになっていない」と話しており、「子ども庁」をその解決策として考えているようです。
そこで今回は「子ども庁」関連銘柄に注目したいと思います。
「子ども庁」の詳細が決まってない現段階では、
「保育」や「子育て」の関連銘柄に物色が集まる
投資テーマとして「子ども庁」が株式市場で話題だと言っても、現段階では、以前に当コラムで紹介した「保育」関連(「子育て」関連)に含まれているような銘柄が思惑的に物色されているに過ぎません。
【※関連記事はこちら!】
⇒「保育」関連銘柄は「少子化対策」に力を入れる政府肝いりの“国策テーマ株”!「14万人分の保育の受け皿を整備する」という待機児童対策が強力な追い風に!
ちなみに、前回の記事で紹介した銘柄は下記の6銘柄です。
・パソナグループ(2168)
・SERIOホールディングス(6567)
・テノ.ホールディングス(7037)
・JPホールディングス(2749)
・Kids Smile Holdings(7084)
・グローバルキッズCOMPANY(6189)
この傾向は「子ども庁」の内容が具体的に見えてくるまでは続くと思われるので、まずは主要な銘柄を包括的に把握するという意味も含めて、今回は以前の記事で紹介していない「保育」関連の銘柄を取り上げてみました。以前の記事と併せてチェックしてください。
【global bridge HOLDINGS(6557)】
1100~1200円付近での押し目買いがおすすめ
global bridge HOLDINGS(6557)は、直営の福祉事業として、保育、障害、介護、ICTの4事業を主軸に事業を展開。保育と介護を融合し、子どもと高齢者が交流する「世代間交流施設」の事業化を進めるなど、独自の方向性を見据えている企業です。株価は、直近で急伸した直後に急落するなど、値動きが荒くなっています。そのため1100~1200円付近での押し目買いを狙いたいところ。また、4月6日の陰線を埋めてくる気配を見せてきた局面では、高値更新を想定した順張りでの買いも考えておくといいでしょう。
⇒global bridge HOLDINGS(6557)の最新の株価はこちら!
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【ポビンズホールディングス(7358)】
節目となる「4000円」を割り込むかどうかがキモ
ポビンズホールディングス(7358)は、2020年12月にIPOしたばかりの企業で、保育・学童施設を運営するエデュケア事が主力。その他、在宅サービス事業として、ナニー(教育ベビーシッター)とベビーシッターを中心とした在宅保育サービスや、高齢者向け在宅ケアサービス、家事支援サービスを提供しています。ちなみに「ポピンズ」という社名は、ディズニー映画「メリー・ポピンズ」の主役のように、子ども達を楽しく不思議な体験に巻き込みながら本当に大切なものを伝えたい、という思いから付けられたそうです。株価は、昨年12月に上場して以降、上昇トレンドを形成。短期的に過熱感が意識されやすいので、節目となる4000円がサポートラインになるなら素直にリバウンドを狙い、逆に4000円を割り込むようであれば25日移動平均線付近での押し目買いを狙いたいところです。
⇒ポビンズホールディングス(7358)の最新の株価はこちら!
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【さくらさくプラス(7097)】
持ち合いからの上放れを待つスタンスで
さくらさくプラス(7097)は、2020年10月にIPOした企業で、保育所の運営を行う子会社「さくらさくみらい」を中心に、保育を軸とした事業を展開しています。「さくらの樹=子ども1人ひとり」「さくらの花=笑顔」と捉え、「子どもたちに元気いっぱいの笑顔を咲かせられるようにサポートしていきたい」との思いが社名に込められています。株価は、しばらく2300~2700円のレンジでの持ち合いが続いた後、足元でレンジ上限を超えてきましたが、その後は跳ね返される形で調整を見せています。そのため、25日移動平均線辺りでの押し目を買い、再度、持ち合いからの上放れを待つスタンスとなります。
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【幼児活動研究会(2152)】
6日の上昇で空けたマドの下限レベルでの押し目買い狙いで
幼児活動研究会(2152)は、園児・小学生への体育指導のほか、保育所や塾の運営、幼稚園・保育園経営コンサルティングなど、子どもに関係する事業を幅広く手掛けています。株価は4月2日以降に急伸し、過去最高値を更新。2000円を突破したことで達成感が意識されたと思われるので、6日の上昇で空けたマドの下限レベルである1300円辺りでの押し目買いを狙いたいところです。
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【ベビーカレンダー(7363)】
8500円辺りで押し目買いが理想
ベビーカレンダー(7363)は、2021年3月にIPOしたばかりの企業。妊娠してから出産を経て1歳の誕生日を迎えるまで、子どもに関する毎日の心配事や必要な情報を日めくり形式で提供する情報メディア「ベビーカレンダー」を運営しています。その他、産婦人科向け事業なども展開。直近IPO銘柄ということで、需給面から物色資金が向かいやすい銘柄でもあります。株価は、4月2日、5日に急伸した後、調整しています。もう少し調整が続いて8500円辺りで押し目買いできるのを理想としつつ、すぐに反転して1万円を捉えてくるようであれば、そこでエントリーしてさらなるリバウンドを期待するスタンスとなります。
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以上、今回は「子ども庁」関連銘柄を紹介しました。
銘柄選定においては、テーマの中核である「保育」関連をピックアップしましたが、今後「子ども庁」の具体的な内容が見えてくるにつれ、その他の領域、例えば、デジタル絵本アプリを展開しているアイフリークモバイル(3845)や「子育Techアプリ」を展開するカラダノート(4014)のような「子育て」から「知育」「メンタルケア」のような領域まで物色が広がっていくことも十分考えられます。
なお、「子ども庁」に関しては、「文科省と厚労省が協力して対応すればいい」「ただの選挙対策」「無駄なポストを増やすだけ」といった厳しい指摘もあるようですが、個人的には萩生田文部科学大臣の「大切なことは、未来を担う子どもたちを社会全体で支えていくということであり、政府全体として子ども関連の政策をしっかりと前に進めて行くことが大事だ。人への投資につながるとすれば、どういう形でも望ましいのではないか」という発言がすべてだと感じています。「子育て庁」に関する議論を通じて子育て政策に良い影響が出てくることに期待しつつ、今後の動向を見守っていきたいと思います。
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