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日経平均は、200日移動平均線と25日移動平均線に
挟まれた「保ち合い相場」に! 当面の間は、株の
組み入れ比率を下げつつ「逆張り戦略」で狙え!

2020年2月4日公開(2020年3月9日更新)
藤井 英敏
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 日経平均株価は、1月17日の2万4115.95円でピークアウトして調整色を強めています。2月3日には一時2万2775.92円まで売り叩かれ、同日の終値は2万2971.94円と、心理的節目の2万3000円大台を割り込みました。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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株式市場の低迷は、新型コロナウイルスの影響だけでなく
生産活動と個人消費の不振も一因

 この下落の主因は、中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大から、世界経済悪化の懸念が強まっているからです。

 また、2019年10~12月以降における、我が国の企業の生産活動と個人消費の不振が鮮明になっていることも理由のひとつです

 1月31日に発表された2019年10~12月の鉱工業生産指数(速報値)は、前期比4.0%低下しました。単純比較はできませんが、過去の指数を現行基準で見直した接続指数をみると、東日本大震災の直後の2011年4~6月期における4.1%低下以来の減産幅となったそうです。また、1月31日に発表された商業動態統計(速報)では、消費増税の影響で、2019年10~12月期の小売販売額(季節調整値)が前期比6.1%減でした。

 このように2019年10~12月の生産活動と個人消費の低迷不振だったのに、年明け早々、中国で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大から世界経済悪化懸念が強まっています

 生産に関しては、肺炎の抑え込みを目的に、中国政策当局が春節(旧正月)の休暇を延期するなど、生産活動自体が阻害されました。また、中国が1月27日から海外団体旅行を禁止したことで、今後、日本国内ではインバウンド(訪日外国人)関連消費が急激に落ち込む見通しです。

各国政府が人やモノの移動が大幅に制限したことが、
世界全体における経済活動の大きな足枷に

 世界保健機関(WHO)は1月30日、中国以外の国でも「人から人」の感染が拡大していることを問題視し、緊急事態宣言を出しました。これを受け、米国務省は同日に米国人の中国全土への渡航の警戒レベルについて、4段階で最も高い水準の「渡航中止・退避勧告」に引き上げました

 そして、アメリカン航空は1月31日から3月下旬まで、米中間のすべての直行便を取りやめます。デルタ航空も約3カ月間、中国行きの全便を運休にします。さらに、ユナイテッド航空も2月6日から3月28日までの間、米国内のハブ空港と北京、成都、上海を結ぶ便を運休します。

 また、イタリア政府は1月30日に、中国を発着する全航空便の運航休止を発表、翌31日には、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するべく、非常事態を宣言しました。イタリアでは、非常事態を宣言することで地方自治体に特別な権限が与えられ、事務手続きが簡略化されるそうです。

 このように、新型コロナウイルス感染拡大を背景に、人やモノの移動が大幅に制限というか、ストップすることで、今後の中国経済の大幅な落ち込みが危惧されます。同時に、その中国経済の落ち込みの影響で、世界的な景況感の悪化や先進各国のGDP成長率の鈍化、さらには、グローバルに事業展開している企業の収益悪化が懸念されているのです。これが日本株のバリュエーション低下につながっています。

日経平均株価は、当面の間、
「200日移動平均線」と「25日移動平均線」の間を推移

 日経平均株価に関しては、テクニカル的に当面は、200日移動平均線(2月3日現在2万2090.47円)~25日移動平均線(同23648.80円)のゾーンで推移するとみています。日足ベースの一目均衡表の雲下限(同2万2700.00円)を上回っている間は、この雲下限~25日移動平均線のゾーンで推移できますが、雲下限を割り込むと200日移動平均線を目指すことになるとみています

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 ところで、春節(旧正月)の連休明けとなる2月3日の上海総合指数は、前営業日の1月23日比229.9225ポイント(7.7%)安の2746.6056ポイントでした。確かに大幅安でしたが、上海市場が休場期間中に新型コロナウイルスの感染が急拡大していたことで、この程度の下落は想定の範囲内という受け止めでした。

■上海総合指数チャート/日足・3カ月
上海総合指数チャート/日足・3カ月上海総合指数チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 ちなみに、中国人民銀行(中央銀行)は2月2日に、公開市場操作(オペ)として、3日に1兆2000億元を金融市場に供給すると発表していました。このような迅速、かつ適切な大規模な資金供給が実施されたことで、春節明けの金融・株式市場の動揺が十分に抑えられたとみてよいでしょう。

 また、2月3日に発表された1月の米ISM製造業指数が50.9と、好不況の境目とされる50を半年ぶりに上回りました。確かにこれは、新型肺炎の懸念が広がる前のデータです。しかしながら、米国は今回の新型コロナウイルス騒動の震源地ではありません。現時点においては、今回の騒動の米国景気・経済への影響は軽微とみてよさそうです。

 このように、中国では中央銀行による流動性供給が行われ、米国では製造業のマインドが改善傾向を示しています。

 確かに、新型肺炎の感染拡大がどこまで続き、一体いつ収束するのかは誰にもわかりません。それでも、震源地の中国がこの肺炎自体の封じ込めに注力し、かつ、適切な金融面での対応をしていることを考慮すると、中国経済の歯止めない悪化は避けられる見通しです。よって、日本株の下値は限定的と考えるべきでしょう。だから、テクニカル面を考慮して、具体的な押し目限界は日経平均株価で200日移動平均線とみています。

しばらくは「保ち合い相場」が続くので、
「逆張り」で狙っていく戦略が有効!

 その一方で、この肺炎問題が収束に向かうという期待が抱けるまでは、日経平均株価の調整は続く見通しです。今後、相当ポジティブな材料が飛び出すまでは、25日移動平均線を上抜くことは難しそうです。

 現時点においては、3月のメジャーSQ(3月13日)までは前述の200日移動平均線~25日移動平均線との間で「保ち合い相場」になるというのが私のメインシナリオです。

 この相場観を前提にすると、当面の有効な戦略は「逆張り」です。「上がれば弱気になって売る、下がれば強気になって買う」ということを心掛けましょう

 また、上昇相場ではないので、資産における株の組み入れ比率は上昇相場時に比べて低めに設定し、リスク管理を徹底しましょう。株の組み入れ比率を高めるタイミングは、「相当な突っ込み場面におけるリバウンド狙いの買いタイミング」または、「日経平均株価が25日移動平均線を上抜けた場面での順張り狙いの買いタイミング」ということになります。

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