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例年、11月から1月の3カ月は米国株が最も強い時期なので、
10月下旬は年末年始のラリーに向けた仕込みのチャンス!
例年、11月から翌年1月の3カ月間は、米国株が1年で最も強い時期であることが知られています。そのため、個人投資家の人には、10月末までにフルインベストメント、つまり、自分の投資資金の現金比率をなくして目一杯まで米国株を買っておくことをお奨めしています。
また、10月は「大暴落が起こった月」として知られています。1930年代の大恐慌の引き金になった1929年の「暗黒の木曜日」も、1987年の「ブラックマンデー」も10月でした。
その一方で、10月は「マーケットが底入れする月」としても有名です。実際に1946年、1957年、1960年、1962年、1966年、1974年、1987年、1990年、1998年、2001年、2002年、2011年は10月が大底となり、そこからラリー(上昇相場)が始まりました。
つまり10月相場を考えるときは、「怖い!」や「危ない!」という認識だけではダメで、10月に相場が下がったとしても10月終盤のある時点で頭を切り換え、そこから年末相場を取りにいく体勢を整えることが大切です。
大統領選挙のある年は、投票日の少し前から株価が上がる傾向にあり、
開票後もその勢いのまま上昇を続けることが多い!
今年の米国の大統領選挙は、11月3日(火)が投票日です。すでに一部の州では郵便投票が開始されており、出足は好調です。
今年は新型コロナウイルス感染症により、「密」を避けたいという有権者が多く、彼らは郵便投票、あるいは「アーリー・ボーティング」と呼ばれる“繰上げ投票”を利用することで選挙当日の混雑を避けると思われます。
普通、株式市場は、投票日の少し前から「見切り発車」的に上昇相場に入ると言われています。そして開票後も、現職大統領の勝ち負けに関係なく、上昇を続けると言われます。
ただ、過去のデータを見ると、現職大統領の勝ち負けで株価の上昇率は違ってくるようです。
過去の大統領選挙の年(1944〜2016年)の10月までの平均パフォーマンスを見ると「現職勝利」の年は年初比で+8.46%、「現職敗北」の年は年初比で-0.3%でした。つまり、現職大統領が大統領選挙で勝った年のほうが、株価の平均パフォーマンスは高いのです。
なお、2020年はどうかというと、10月16日までのS&P500のパフォーマンスは、年初比で+7.8%でした。つまり、今年は「現職勝利のシナリオ」に近い感じでマーケットは推移してきています。言い直せば、株式市場は「トランプ再選」を織り込みつつあると言えるでしょう。
新型コロナ向けワクチンの承認は、
今年のクリスマス商戦には間に合わない見通し
先週、ファイザー(ティッカーシンボル:PFE)のCEOが「11月第3週頃に米国食品医薬品局(FDA)に対して、新型コロナウイルス向けワクチンの緊急使用承認に向けた申請を行う」と発表しました。
現在、ファイザーはドイツのバイオンテック(ティッカーシンボル:BNTX)と組んで新型コロナワクチンの第三相臨床試験を行っている最中です。
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すでに、大半の被験者に対する2回目のワクチン注射を完了し、いまは「データ・ドリブン・アプローチ」と呼ばれる観察期間に入っています。そこでは「実際にワクチンを投与された被験者が、投与されてない人に比べて高い確率で新型コロナウイルスを跳ね返しているか」というデータを集めています。「ワクチンの投与を受けなかったグループと比べて、感染率を50%以上は低下させること」というのが承認の“足きり基準”になっています。
この「11月第3週」というタイミングなのですが、これは私がこれまで想定していたタイミングよりも3週間くらい遅いです。
別に、想定よりタイミングが遅れたからと言って成功率が低下するわけではなく、単にデータが揃うまでに時間がかかっているというだけです。ただ、FDAが11月第3週に申請書類を受領し、そこから審査に入るとなると、当然、ワクチンの承認はそれより少し後になってしまいます。つまり、ファイザーのワクチンが承認されるのは、クリスマス商戦に間に合わなくなる公算が高いということです。
また、仮にファイザーのワクチンが承認されたとしても、最初は新型コロナウイルス対策の前線で戦っている医師や看護師など、高い感染リスクに晒されている人達を優先させるので、結局のところ一般市民にワクチンが回ってくるのは来年になるでしょう。
ワクチンを巡るこうした状況は、投資戦略を考える上でも重要です。
クリスマス商戦までにワクチンが間に合わない場合、
アマゾンやネットフリックスなどの株が狙い目に!
クリスマス商戦までにワクチンが間に合わないということは、今年のクリスマスはネットでショッピングを済ませて、ネットで映画を楽しむ……すなわち、いまの生活スタイルを延長した形で我慢しなければいけないということです。
これは、アマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)やネットフリックス(NFLX)、ショッピファイ(SHOP)などの企業にとってはプラス要因です。
その一方で、いわゆる“リア充関連銘柄”、具体的にはハイアット・ホテルズ(ティッカーシンボル:H)やチーズケーキ・ファクトリー(CAKE)、デルタ・エアラインズ(DAL)などは、株価が上昇に転じるタイミングが来年まで持ち越されることを意味すると思います。
最初に述べたように、10月下旬は年末年始の株価上昇に向けて仕込むチャンスです。今回紹介した投資戦略を参考にしつつ、ぜひチャンスをものにしましょう!
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