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日経平均株価は「高水準の空売り残高」の影響もあり、“驚異的な強さ”で2万6000円台を回復! 株初心者は「利益無限・損失限定」の“買い”だけで勝負しよう!

2020年11月24日公開(2022年9月22日更新)
藤井 英敏
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 日米の株式市場は、高値圏で「下がりそうで下がらない」非常に強い動きを続けています。新型コロナウイルスのワクチン開発・実用化に関するポジティブなニュースが相次ぎ、経済活動の正常化を進むとの期待が広がっていることが主因です。

 11月23日のNYダウは前週末比327.79ドル高の2万9591.27ドル、ナスダック総合株価指数は同25.664ポイント高の1万1880.634ポイントでした。

■NYダウチャート/日足・3カ月
NYダウチャート/日足・3カ月NYダウチャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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■ナスダック総合株価指数チャート/日足・3カ月
ナスダック総合株価指数チャート/日足・3カ月ナスダック総合株価指数チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 この日は、英国の製薬会社・アストラゼネカ(AZN)が、オックスフォード大学と共同開発している新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験で、最大90%の有効性を確認したと発表したことや、米国の製薬会社・ファイザー(PFE)が開発中のワクチンの接種が12月11日にも始まる見通しになったことが買い材料視されました。
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 さらに、次期大統領に就任予定のバイデン前副大統領が、ジャネット・イエレン前FRB議長を財務長官に起用すると報じられたことも買い材料になりました。これにより、バイデン政権とFRBの連携が密接になり、財政と金融政策の整合性が図られる見通しです。当然これは、米国のみならず、世界の金融市場にとってポジティブです。

日経平均株価が上昇トレンドにある間は、
「海外投資家買い+個人投資家売り」の構図が継続!

 このような状況下、日本株では、予想通り「海外投資家買い+個人投資家売り」の構図が鮮明になってきています。

 11月第2週(9~13日)の先物の投資部門別株式売買動向(日経平均先物、TOPIX先物、ミニ日経平均先物、ミニTOPIX先物)の合計を見ると、海外投資家は6763億円買い越しました。2週連続の買い越しです。また、現物株についても海外投資家は2週連続で買い越しました。現物株の買い越し額は3842億円で、現物と先物の合計では1兆606億円の買い越しでした。

 一方、個人は現物株を2週連続で売り越しました。売り越し額は6883億円と、2014年11月以来約6年ぶりの大きさでした。個人は前週も4311億円売り越していますので、11月第1週、第2週の合計で1兆1194億円も売り越しています。本当に個人は「逆張り」が好きなんだなあとつくづく思います。

 それはともかく、日経平均株価が上昇基調を辿る限り、「順張り好きの海外投資家買い+逆張り好きの個人投資家売り」の構図は継続する見通しです。

テクニカル的に見ると、日経平均株価は間違いなく「過熱状態」に!
ただし“ダマシ”もあるのでテクニカル分析は参考程度で

 個人投資家がこれだけ売り越しても、日経平均株価の騰勢(上昇の勢い)は一向に衰えません。しかし、さまざまな短期のテクニカル指標を見ると、経験則上、間違いなく過熱状態を示唆しています。

 ちなみに、私が調整入りのサインとして重視しているテクニカル指標は、

(1)25日移動平均線ベースのボリンジャーバンドプラス3σを終値で割り込む
(2)同マイナス3σのバンドが「下向き」から「上向き」に転じる
(3)終値で5日移動平均線を割り込む

 などでした。

 実際、(1)の25日移動平均線ベースのボリンジャーバンドのプラス3σは既に割り込み、11月23日終値では同プラス2σすら割り込んでいました。ただし(2)の同マイナス3σのバンドは「下向き」から「横這い」に変化しつつあるものの、明確に「上向き」には転じていません。また(3)についても、19日、20日と2日連続で5日移動平均線を終値で割り込んでいました。

 このため、20日の取引終了時点では、いよいよ、日経平均株価も調整入り濃厚かなと、思っていました。しかしながら、私の予想に反して、3連休明けとなる11月24日の日経平均株価は4日ぶりに大幅反発して、2万6165.59円で引けました。

■日経平均株価チャート/日足・3カ月
日経平均株価チャート/日足・3カ月日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 さすがに、ボリンジャーバンドがエクスパンション中のため、同プラス2σ(11月24日前引け時点で2万5444.74円)でさえ非常に高い数値になっています。このため、今後の調整入りの基準は、

(1)25日移動平均線ベースのボリンジャーバンドプラス1σを終値で割り込む
(2)同マイナス3σのバンドが「下向き」から「上向き」に転じる
(3)終値で5日移動平均線を割り込む

 といった具合に若干変更しておきたいと思います。

 もちろん、この3つの事象が瞬間的に発生しても、すぐに切り返して「テクニカル上のダマシ」となることは十分あり得るので、テクニカル分析を妄信するべきではありません。あくまでも、目安として活用してください。

「売りポジション」を抱えて損失を膨らませる個人投資家が急増!
株式投資の初中級者は「買い」だけで利益を出すことに集中しよう

 それしても、11月24日の急騰で、5日移動平均線(24日前引け時点で2万5820.22円)をあっさり回復してきたことは、相場の驚異的な強さを感じます。足元の株式需給がメチャクチャ良好だから、こんな力強い値動きになるのでしょう。

 なぜ、需給が良好なのか? その答えは、やはり「高水準の空売り残高」の存在です。

 例えば、今、市場で最も関心の高いETFのひとつである、NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(NF日経レバ・1570)の11月13日時点の信用買い残は173万7293口、信用売り残は220万1648口と、信用倍率は0.79倍でした。前週末の0.62倍から若干悪化したとはいえ、依然として大幅な売り長でした。

 ちなみに、NF日経レバの11月20日終値は2万4990円でした。終値ベースでは、11月に入り、4660円(22.92%)も上昇しています。なお、24日前引けは前週末比1300円(5.20%)高の2万6290円でした。このため、安いところでNF日経レバを空売りし、現時点でもその売りポジションを保有し続けている個人は、日を追うごとに苦しい状況になっているはずです

 また、市場関係者へのヒアリングベースでは、このような指数連動型のETFだけでなく、株価指数先物やコール・オプションを売り建てていたり、個別銘柄を空売りしている個人(売り方個人)も多いそうです。

 なお、さらに悲惨なのが、巣ごもり系消費やテレワークに代表される「ウィズ・コロナ」で好業績となったグロース系小型株を保有した状態を維持したままで、日経平均株価が2万4000円を超えたあたりから先物などでショートポジションを積み増した個人です。

 保有を継続している小型株は、一般的に東証マザーズ指数に連動する傾向があります。その東証マザーズ指数は足元冴えない動きを続けています。このため、保有株は、総じて値下がりしていることでしょう。

■東証マザーズ指数チャート/日足・3カ月
東証マザーズ指数チャート/日足・3カ月東証マザーズ指数チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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 一方、ヘッジで売ったはずの先物は急騰した結果、買い持ちの現物・売り持ちの先物ともに評価損が膨らむ「股裂き状態」に陥っている個人も少なくないそうです。ただし、このような「股裂き」状況になっている個人の多くはセミプロ級の方が多いと聞いています。

 私は常々、よほどのことがない限り、初級~中級の個人が株式投資をする際は「利益無限・損失限定」の「買い」だけで勝負するべきと、当コラムで繰り返し述べています。とにかく、初級〜中級のうちは、「上げでも取って、下げでも取りたい」という「二兎を追う」ようなことはせず、「上げ」だけで収益を獲得することに集中しましょう

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