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ファイザーとバイオンテックによる新型コロナワクチンの
治験結果を受け、株式市場では「世界同時株高」の流れに!
米国の製薬大手ファイザー(PFE)とドイツのバイオ製薬会社バイオンテック(BNTX)は11月9日、新型コロナウイルス向けワクチンの治験において90%を超える予防効果が確認できたという初期データを公表しました。両社は、11月下旬にも米国食品医薬品局(FDA)に対して緊急使用許可を申請するとしており、株式市場では、年内の供給開始もあり得るとして期待が高まっています。
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⇒新型コロナのワクチン開発関連の米国株では「バイオンテック」が最も期待大! 「ワープ・スピード作戦」採用企業では「モデルナ」を抜いて、開発競争のトップに!
日本政府はファイザーから1億2000万回分のワクチンの供給を受けることで基本合意しており、今回の治験成功は日本社会にとっても非常に明るいニュースと言えるでしょう。
この世界中が待ち望んでいたニュースを受けて、足元の株式市場は「世界同時株高」の様相を呈しています。東京市場でも、航空会社や旅行関連、鉄道各社など、これまで新型コロナウイルスの影響を嫌気され大きく売り込まれていた銘柄では、軒並み買い戻しの動きが見られました。一方、テレワーク関連など、新型コロナウイルスによる社会生活の変化が追い風になっていた銘柄は、利益確定の売りが出る形となりました。
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ただし、こうした動きは一過性のものだと考えられます。一連の動きが一巡してくると、投資家の目線は、改めて政府が進めるデジタルトランスフォーメーション(DX)推進など中長期的に成長が見込まれる分野へ回帰してくるでしょう。また、コロナ禍が終息したとしても、「ウィズ・コロナ」や「アフター・コロナ」と呼ばれる新たな生活スタイルが新型コロナウイルスの流行前に戻ることは考えづらく、足元で利益確定に押されている成長銘柄への押し目買い意欲も強そうです。
今後、中長期的に成長が見込まれる「5G」関連の中で、
特に好調な決算が目立った「半導体材料」関連に注目!
そうした流れを踏まえ、今回はDX化推進で成長が見込まれる「5G」関連の一角として「半導体材料」を手掛けている企業に注目しました。新型コロナウイルスをきっかけに情報通信技術(ICT)が急速に進化していることもあり、「半導体材料」は中長期目線で注目しておきたい分野でしょう。
実際、直近で出揃った決算内容を見渡すと、半導体材料事業を手掛ける企業の好調が目立っていました。新型コロナウイルスによる混乱を乗り越えたことで、「5G」の需要が本格的に立ち上がってくるであろうことも支援材料です。さらに、「5Gサービス」の本格化やそれに伴う半導体の微細化技術の進展などを背景に、「半導体材料」を手掛ける企業がさらなる需要拡大を見込んで設備投資を進めている、と一部メディアが報じたことも注目されます。
そうした状況からも、改めて「半導体材料」関連銘柄をチェックしておく良いタイミングと言えるでしょう。
「半導体材料」の中でも、最新の半導体製造に欠かせない
「EUVレジスト」の関連銘柄をピックアップ!
今回の銘柄選定では、幅広い「半導体材料」関連の中でも、特に「EUV(極端紫外線)レジスト」を手掛ける化学メーカーに着目しました。
「レジスト」とは、樹脂や感光剤、添加剤、溶剤を主成分とする混合物のことで、半導体デバイスの製造に使用されますが、中でも「EUVレジスト」は微細化が進む最先端の半導体製造に欠かせない材料となっています。米国のアップル(AAPL)が新型iPhoneでEUV技術を使うなど、「EUVレジスト」は「5Gサービス」の本格化による需要拡大が大いに見込まれます。
【JSR(4185)】
半導体材料の売上高が、デジタルソリューション事業を下支え
JSR(4185)は、合成ゴムや合成樹脂などの「エラストマー事業/合成樹脂事業」のほか、半導体材料やディスプレイ材料、光学材料などの「デジタルソリューション事業」が主力です。2020年上期(4-9月期)における半導体材料の売上高は、前年同期比13%増の467億円と、デジタルソリューション事業全体を大きく下支えしました。
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【東京応化工業(4186)】
パソコンやデータサーバー向けの半導体需要が堅調に推移
東京応化工業(4186)は、半導体や液晶ディスプレイの製造に必要なフォトレジストなどの化学薬品や製造装置を提供。パソコンやデータサーバー向けの半導体需要が堅調に推移したことで、2020年上期(4-9月期)は、売上高が前年同期比16.9%増の572億円、営業利益が同50.5%増の66億円と好調な着地となりました。
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【信越化学工業(4063)】
日本と台湾の工場で、合計300億円の設備投資を実施
信越化学工業(4063)は2020年10月、日本と台湾にあるフォトレジスト事業の製造拠点において、合計300億円の設備投資を実施すると発表しました。国内の直江津工場では、新たに建屋を建設して能力増強を進める方針で、2022年2月までの工事完了を目指しています。一方、台湾の信越電子材料では、2019年夏に第一期工事を終了。さらに、新たな工場棟の建設を進めて生産設備をさらに増強する計画となっており、2021年2月までの工事完了を目指しています。
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【住友化学(4005)】
大阪工場に新棟の建設し、新たな評価装置も導入
住友化学(4005)は、石油化学部門、エネルギー・機能材料部門、情報電子化学部門、健康・農業関連事業部門、医薬品部門の5部門を中心に事業を展開しています。2020年4月に「EUVレジスト」をはじめとした最先端半導体プロセス向けフォトレジストの開発体制を強化するため、大阪工場における新棟の建設と新たな評価装置の導入を発表しました。2022年度上期の完成を目指しており、「5G」需要の取り込みを狙っています。
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【富士フイルムホールディングス(4901)】
EUVに対応した最先端の評価装置を静岡工場に導入
富士フイルムホールディングス(4901)は「EUVレジスト」に力を入れており、最近も約45億円を投資して、EUVに対応した最先端の評価装置を静岡工場に導入しました。現在、レジストのサンプル評価を進めており、順調にいけば年内にも採用が決まる見通しと報じられています。
⇒富士フイルムホールディングス(4901)の最新の株価はこちら!
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これまで「5G」関連としては、主に「電子部品」や「半導体」「半導体製造装置」などが取り上げられていましたが、そこからさらに派生して「半導体材料」の関連銘柄にも物色の矛先が向かう可能性は十分にあります。コロナ禍後の経済回復を見越し、今のうちからチェックしておくといいでしょう。
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