韓国で45万部の超ロングセラーが発売から7年、いよいよ日本に上陸。韓国で社会現象を巻き起こした『勉強が面白くなる瞬間』。この本を読んで、学生の98.4%が「勉強をしたくなった」と証言! なぜ、勉強をしなかった人たちが勉強に夢中になるのか。10代~70代の世代を超えて多くの人が共感。そこにノウハウは一切ありません。ただ、この本を読んだ人にはわかることでしょう。執筆に8年かかったとされる『勉強が面白くなる瞬間』から、その驚くべき内容を紹介する。

夢を叶えられない人に徹底的に欠けているものPhoto: Adobe Stock

夢とは、自分がなりたい職業ではない

 私はずっと、夢とは「自分がなりたい職業」のことだと思っていました。他の友達はなりたい職業があるのに、私にはそれさえもありませんでした。または多すぎたのでしょうか。父と一緒に釣り堀屋に行けば釣り堀屋の社長になりたくなるし、母と一緒にカラオケに行けば歌手になりたいと思いました。1日に何度もなりたいものが変わったせいで、これだという夢を決めることができませんでした。そうして小学校を卒業するころになると、あれだけたくさんあった夢は、影も形もなく消え去ってしまいました。

 そのあとも、私の夢は現れたり消えたりを繰り返しました。中学生のころは「夢もないのに、勉強なんてしてどうする」と、ひねくれたこともあったし、「夢はあるけど、こんな成績じゃ恥ずかしくて誰にも話せない」と肩を落としたこともありました。

 でも、これらは全て間違った考えでした。「夢≠職業」だからです。「なりたい職業」は夢のほんの小さな一部でしかないからです。夢とは、自分がなりたい職業ではなく、自分が「生きたい姿」なのです。自分がどんな姿で、どんな人と、どんな場所で、どんな目的を持って、どんな方法で生きたいか―それが夢です。

 もちろんそこに職業も含まれるでしょうが、それが全てではありません。

 はっきりしているか、ぼんやりしているかの違いはあっても、「生きたい姿」が全くない人はいません。具体的に語ったり書いたりできる夢もありますが、漠然と頭の中で思い描いたり、映画のように想像したりしているだけの夢もあります。一度に夢はこれだと決めることがカッコいいように見えますが、大まかなイメージだけを描いておき、具体的な絵は「勉強」しながら徐々に慎重に埋めていってもかまいません。途中で自分の考えが変わったり、自信がついたり、よいものを見たり、すてきな話を聞いたりするたびに変えてもいいのです。むしろ、何度も修正するたびに夢がよくなっていく場合も多いでしょう。

 だから「夢」について考えることをやめなければいいのです。

 いまはなりたい職業がなくても、「自分には夢がない」と思わずに、自分の特性と多様な選択肢を持って考えればいいのです。自分がどんな姿で、どんな人と、どんな場所で、どんな目的を持ち、どんなふうに生きたいのかを、じっくり考えましょう。勉強をしていれば、夢にだんだん近づくことができます。勉強しながらよく考えれば、なりたい職業も生きたい姿も自然と見つかります。

 ですから、私がそうだったように、夢がないのを言い訳に勉強から逃げるようなバカげたことはやめましょう。いまはまだはっきりしなくても、いずれ自分が生きたい姿が見つかったとき、その夢の前で堂々と胸を張れるように。いま、この瞬間にも時間は過ぎていきますから。

(本原稿は書籍『勉強が面白くなる瞬間 読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強法』の抜粋です)