韓国で50万部の超ロングセラーが発売から7年、いよいよ日本に上陸。韓国で社会現象を巻き起こした『勉強が面白くなる瞬間』。この本を読んで、学生の98.4%が「勉強をしたくなった」と証言! なぜ、勉強をしなかった人たちが勉強に夢中になるのか。10代~70代の世代を超えて多くの人が共感。そこにノウハウは一切ありません。ただ、この本を読んだ人にはわかることでしょう。執筆に8年かかったとされる『勉強が面白くなる瞬間』から、その驚くべき内容を紹介する。
今回の連載から紹介するのは、モチベーションアップに役立つ9人のエピソード。受験勉強につかれている人や仕事がうまくいかずつかれている人に、そっと届けたい内容です。周囲に疲れている人がいたら、ぜひ教えてあげてください。あなたがきっと、その人のモチベーターになるでしょう。

【1分間でやる気アップ】誰かに話したくなる「モチベーション」の話【エピソード8】Photo: Adobe Stock

心の中にモチベーターを持とう

 自分と競争するときは、自分をダメにする「ライバル」を持つよりも、心の中に「モチベーター(Motivator)」を持ちましょう。

「モチベーター」とは、その人の生きざまを通じて、それを見守る人の心に情熱を花咲かせてくれる人のことです。それは彼ら自身、自分との孤独な戦いに勝利を収めた人たちだからです。

 心の中にライバルを持つと、常に相手が持つ「条件」に目がいってしまいますが、モチベーターを持てば、彼らの「人生に対する態度」が見えます。心を開いて、人生の先輩から多くのことを学びましょう。

 ひょっとすると今日にでも、あなたの生き方を振り返らせてくれる人生のモチベーターに出会えるかもしれません。

ケース:イ・サンユン(大学教授)

 私はある日突然、がんの診断を受けました。生存率10%未満ということでした。頬骨の内側に潜んでいたがん細胞が、あっという間に目と歯茎にまで広がったので、頬骨を全て切除し、上歯茎をえぐりとる手術を受けました。

 左顔面が陥没し、口蓋には穴ができました。そのため、言葉がうまく話せなくなってしまったのです。

 それでも人生をあきらめることはできず、また話せるようになりたいと思いました。そこで、口内の穴を埋める器具をつけ、発音の練習に取り組むことにしました。

 器具をつけると口の中がただれ、肉が裂けます。口から流れ出す血をタオルで拭いたり吐き出したりしながら、練習を続けました。

 泣きたくなる気持ちを我慢して、発音の訓練だけでも1年以上は続けたでしょうか。そして私はついに、言語障がいを乗り越えることができました。夢に見ていた大学の講壇に再び立つこともできたのです。

(本原稿は書籍『勉強が面白くなる瞬間 読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強法』の一部抜粋したものです)