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日経平均株価は一時4万円の大台を回復し、
NYダウとS&P500も連日で史上最高値を更新!
10月15日の日経平均株価は終値で先週末比で304.75円(0.77%)高の3万9910.55円と上昇し、一時は7月19日以来、約3カ月ぶりに4万円の大台を回復しました。
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日本株が好調な要因のひとつが、非常に強い動きを続ける米国株です。10月14日のNYダウは前週末比201.36ドル(0.47%)高の4万3065.22ドル、S&P500種株価指数は同44.82ポイント(0.77%)高の5859.85ポイントと、どちらも続伸して連日で最高値を更新。そして、ナスダック総合株価指数も続伸し、同1593.75ポイント(0.87%)高の1万8502.69ポイントでした。
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10月に入って米国の雇用統計やCPI、PPIが良好だったことから
「米国経済はソフト・ランディングできる」という楽観ムードが広がる
米国の株式市場が強い主な要因は、インフレが沈静化している状況下でFRBが利下げサイクルに入っているため、「米国経済がソフトランディングできる」という先行きに対する楽観ムードが強まっているからです。
楽観ムードが強まったきっかけは、10月4日に発表された9月の米・雇用統計の内容が「米国の労働市場が急速に冷え込んでいるとの懸念を払拭させる強いもの」だったことです。
また、その後、10月10日に発表された9月の米CPI(消費者物価指数)は前年同月比2.4%上昇と市場予想の2.3%上昇を若干に上回ったものの、上昇率は8月の2.5%上昇から鈍化し、2021年2月以来、3年7カ月ぶりの小ささでした。さらに、11日に発表された9月の米PPI(生産者物価指数)は、食品価格の上昇を背景に前年比1.8%上昇して市場予想の1.6%上昇を上回ったものの、7カ月ぶりの小幅な伸びにとどまりました。
このように、米国の労働市場が冷え込んでおらず、かつインフレが鎮静化しているため、FRBは11月6~7日に開催するFOMCで「0.5%」の大幅利下げではなく、通常の「0.25%」の利下げを決める見通しです。
なお、FRBのウォラー理事は10月14日の講演で「短期的に何があるにせよ、来年にかけて緩やかに政策金利の引き下げを提唱するというのが自分の基本線だ」と述べました。つまり、FRBの緩やかな利下げが、今後の米国経済をサポートし続けることでしょう。
日米における中央銀行の金利政策の状況から、
短期的にドル/円相場は円安方向に動きやすい状況に
米国が急ピッチに利下げするとの観測が後退しているため、長期金利の指標である米国10年債利回りは上昇基調となり、足元で4%を超えています。これは、外国為替市場において金利面からのドル高要因となっています。
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一方、日本に関してですが、日銀は当分利上げに動けそうにありません。このため、ドル/円相場は円高に動きにくく、円安方向に動きやすくなっています。ただし中長期的に見ると日米の金利差は縮小傾向にあるため、金利面だけを意識すると現在の水準から一方的に円安に動くとも考えにくいと見ています。なお、現状の1ドル=150円前後の円安は、わが国の輸出関連企業の業績・株価にはポジティブに作用すると考えています。
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衆院選で自民党が敗北を喫する可能性は極めて低いものの、
総選挙前には万が一の「テールリスク」を意識した運用を
日本に関しては、当面、10月27日投開票の総選挙が最大のイベントです。今回の選挙に向けて、自民党は派閥の裏金問題に関わった議員12人を非公認とすることを決めました。また、処分の有無にかかわらず不記載があった前議員34人に対し、比例との重複立候補を認めませんでした。投票結果によっては比例の当選枠に対して候補者が足りなくなる可能性があるため、自民党は11日、比例代表に単独で出馬する64人を追加しました。
今回の総選挙では、派閥を巡る政治資金問題が逆風となるため、自民党は大幅に議席を減らす見通しです。現時点における市場の最大注目ポイントは、自民・公明両党で過半数の233獲得を確保できるか否かです。ただし、仮に自民・公明両党で過半数割れとなった場合には、日本維新の会などが自公連立政権に参加する可能性が高いと見ています。
なお、10月5〜6日に実施された「10月JNN世論調査」によれば、石破内閣の支持率は51.6%でした。また、政党支持率を見ると、自民党は前月の調査から2.9ポイント上昇して33.9%、野党第一党の立憲民主党は6.4ポイント上昇して11.7%でした。このため、自民党が地滑り的な敗北を喫する可能性は極めて低いと見ています。
つまり、自民党を中心とした政権が高確率で続く見込みのため、今回の選挙が、わが国の株式相場を大きく動揺させる可能性は極めて低いと考えます。
ただし、選挙は水物であり、何が起きるか誰にも分かりません。このため、一般論として「政治・経済に関する重要イベント」を直前に控えた時期は、まれにしか起こらないはずの事象が発生して想定外の暴騰・暴落が発生するリスク、いわゆる「テールリスク」を強く意識した運用を心掛けることを忘れないでください。
「良好な米国経済」「総選挙後の経済対策への期待」
「円安基調」などを背景に、日本株の下値は非常に堅い!
今後の日本市場についてまとめると、「米国経済の状況が良好なこと」「円安基調であること」「日銀が拙速な利上げをする可能性が低いこと」、そして「総選挙後には経済対策が打たれる見通しであること」などから、日本株の下値は非常に堅いと見ています。
日経平均株価については、9月30日の「石破ショック」でつけた3万7797.91円が当面の底値と考えます。
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テクニカル的には、25日移動平均線(10月15日時点で3万7913.73円)を上回っている限り、「強気」維持です。
さらに、5日移動平均線(同3万9422.55円)を上回っている間は、日経平均先物やコール・オプションの売り方による買戻し(ショートカバー)が断続的に出続ける見通しなので、「日経平均株価は下がりにくく、上がりやすい状態」と見当てよいでしょう。よって、5日移動平均線を上回っている間は、「25日移動平均線が押し目限界になる」との想定で「超強気」で相場に臨むことをおすすめします。
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