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今週の日経平均株価は、相場を牽引してきたハイテク株が
売られた影響などで下落し、5万円の大台を割り込む
今週(12月15〜19日)の日経平均株価は下落し、最終的に先週末と比べて1329.34円(2.61%)安い4万9507.21円で終えました。
日経平均株価チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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前週末12月12日の米国市場では、半導体大手のブロードコム(AVGO)が急落したほか、オラクル(ORCL)がデータセンターの完成を当初予定より1年後ろ倒しに変更したと一部メディアが報じたことが嫌気され、半導体・AI関連株を中心に売りが膨らみました。
その影響から、週明け12月15日の日経平均株価は下落し、5万円の大台を割り込みました。その後も半導体・AI関連株への売りが続き、不安定な相場展開が継続。17日には主力株を中心に買い戻しが入ったことで反発しましたが、5万円を回復することはできず、4万9500円台で終えました。翌18日には再び下落し、一時4万8643.78円まで下げ幅を広げる場面も見られました。
米国時間の12月18日には、マイクロン・テクノロジー(MU)の決算が評価され、半導体・AI関連株が買い戻されました。その流れを受け、翌19日の東京市場においても弱い値動きが続いていたソフトバンクグループ(9984)やアドバンテスト(6857)、東京エレクトロン(8035)など半導体・AI関連株が買われ、日経平均株価は大幅に反発。しかし、5万円台の回復にはいたりませんでした。
来週の日本市場は、海外投資家のクリスマス休暇入りで売買が減るなか
半導体・AI関連株の値動きや立て続けに上場するIPO銘柄の動向に注目!
【来週の日経平均株価の想定レンジ】
4万8500 ~ 5万500円
来週(12月22〜26日)の日経平均株価は、方向感の掴みにくい相場展開になりそうです。海外投資家がクリスマス休暇に入っていることに加え、19日に日銀の金融政策決定会合が通過したことで手掛かり材料に欠け、一段と売買が減少すると予想されます。
そんななか、半導体・AI関連株の底打ちからの反転が見られるかが注目されます。もし半導体・AI関連株がリバウンドしてくるようだと、日経平均株価の5万円回復から年末高を意識したトレンド形成が期待できるでしょう。
一方で、半導体・AI関連株の戻りの鈍さが意識されてくるようだと、利益確定の売りが優勢になると見られます。その場合は、物色対象が定まらないなか、低位材料株などでの短期的な値幅取り狙いの売買に資金が向かうことが考えられます。
また、来週も今週同様IPOラッシュになるため、IPO銘柄での日替わり的な物色が多くなりそうです。
【今週の値上がり率・値下がり率・出来高ランキング】
メディカル・データ・ビジョンが+264.94%で値上がり率トップ!
ここからは、今週、値動きが目立った個別銘柄を見ていきましょう。
今週の値上がり率ランキングのトップはメディカル・データ・ビジョン(3902)でした。日本生命保険が12月15日、メディカル・データ・ビジョンに対して公開買い付け(TOB)を行うと発表。買付価格は1株につき1693円で、これにサヤ寄せする形でストップ高を交えての上昇となりました。
値上がり率2位の誠建設工業(8995)は流動性の低い銘柄であり、年初来高値の更新を狙った投機資金が集中する形となりました。
値上がり率3位のエス・サイエンス(5721)は、12月31日を基準日として株主名簿に記載または記録されたすべての株主に対し、新株予約権を割り当てることを12月15日に発表。これが好感され、ストップ高を交えての上昇となりました。
一方、今週の値下がり率ランキングの1位はピクセルカンパニーズ(2743)でした。東京証券取引所が12月15日、同社株式の上場廃止を決定し、整理銘柄に指定すると発表したことで売られました。
値下がり率2位はPostPrime(198A)。日本証券金融が12月12日、同社株式について15日から「増し担保金徴収措置」を実施すると発表。これが嫌気され、下落しました。
| ■今週の値上がり率 トップ5 | ||
| 順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | +264.94 | メディカル・データ・ビジョン(東P・3902) |
| 2 | +179.54 | 誠建設工業(東S・8995) |
| 3 | +82.79 | エス・サイエンス(東S・5721) |
| 4 | +70.21 | TORICO(東G・7138) |
| 5 | +48.72 | AppBank(東G・6177) |
| ■今週の値下がり率 ワースト5 | ||
| 順位 | 先週末比(%) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | −80.00 | ピクセルカンパニーズ(東S・2743) |
| 2 | −38.03 | PostPrime(東G・198A) |
| 3 | −34.63 | Abalance(東S・3856) |
| 4 | −25.35 | ペルセウスプロテオミクス(東G・4882) |
| 5 | −21.66 | アクアライン(東G・6173) |
| ■今週の出来高 トップ5 | ||
| 順位 | 出来高(株) | 銘柄名(市場・コード)※クリックで最新株価・チャートへ |
| 1 | 1,591,987,500 | ジャパンディスプレイ(東P・6740) |
| 2 | 1,199,215,800 | ランド(東S・8918) |
| 3 | 854,048,200 | NTT(東P・9432) |
| 4 | 513,192,000 | ソニーフィナンシャルグループ(東P・8729) |
| 5 | 419,996,000 | 東京電力ホールディングス(東P・9501) |
【来週の主要イベント】
クリスマスでの休場、米国の7-9月期GDP個人消費、スタートライン、
テラテクノロジー、フツパー、PRONIなどの5社のIPOに注目!
来週は以下のようなイベントが予定されています。
<12月22日(月)>
◆スタートライン(477A)東証グロース上場
◆決算:しまむら(8227)
◆英7-9月期四半期国内総生産(GDP)改定値
<12月23日(火)>
◆テラテクノロジー(483A)東証スタンダード上場
◆独11月輸入物価指数
◆米7-9月期四半期実質国内総生産(GDP)速報値
◆米7-9月期四半期GDP個人消費
◆米10月耐久財受注
◆米12月リッチモンド連銀製造業指数
◆米12月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)
<12月24日(水)>
◆フツパー(478A)東証グロース上場
◆PRONI(479A)東証グロース上場
◆11月企業向けサービス価格指数
◆日銀金融政策決定会合議事要旨
◆10月景気先行指数/一致指数改定値
◆クリスマスイブでNY市場は短縮
<12月25日(木)>
◆リブ・コンサルティング(480A)東証グロース上場
◆決算:クスリのアオキホールディングス(3549)、象印マホービン(7965)
◆クリスマスで主要な海外市場は休場
<12月26日(金)>
◆決算:Jフロント リテイリング(3086)
◆12月東京都区部消費者物価指数(CPI)
◆11月百貨店/スーパー販売額
【来週の注目銘柄】
「NTT」「ユー・エス・エス」「サカタインクス」
の3銘柄をピックアップ!
来週、注目したい銘柄は、この3つです。
| NTT(2025年12月19日時点) | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| 情報・通信 | 東P・9432 | 157円 | 12.3倍 | 1.39倍 |
|
子会社が2027年度までに自動運転サービスの提供を目指す 12月15日、自動運転事業を推進するNTTモビリティを設立したと発表しました。高速かつ信頼性の高いの通信ネットワークサービスや全国の地域に密着したリレーションなどNTTグループの強みを生かし、運行支援システムの共通化と業務プロセスの標準化・効率化などを推進。全国で自動運転のワンストップサービスの提供に向けた体制を整備し、2027年度までに自動運転サービスの提供を目指すとしています。株価は、10月14日の安値と11月5日の安値がダブルボトム(2点底)を形成した後、リバウンドが継続。200日移動平均線を下値支持線に、12月18日には上値抵抗線となっていた75日移動平均線を上抜けており、一段の上昇が期待できます。 |
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| ユー・エス・エス(2025年12月19日時点) | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| サービス業 | 東P・4732 | 1771円 | 20.6倍 | 4.15倍 |
|
中古車市場で輸出向け中古車などの需要が堅調に推移 中古自動車オークションの国内最大手です。11月の中古車の平均落札価格は、前年同月比10%高の129万7000円でした。10月につけた最高値(130万5000円)は下回ったものの、輸出向けなどの需要が堅調な一方、出品される中古車が少ないことから需給が引き締まり、相場を押し上げたと見られます。米国では長引くインフレの影響から新車価格が高騰していることに加え、雇用情勢への不安もくすぶっているため、消費者が比較的安価に購入できる小型車両や中古車の需要増加の動きが見られます。株価は9月末以降、75日移動平均線に上値を抑えられる形での推移が続いていましたが、足元で同線を突破。9月の高値1839円を意識した上昇に期待したいところです。 |
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| サカタインクス(2025年12月19日時点) | ||||
| 業種 | 市場・コード | 株価 | 予想PER | 実績PBR |
| 化学 | 東P・4633 | 2365円 | 10.7倍 | 1.03倍 |
|
環境配慮型製品を軸に、サステナブルな製品も積極的に展開 産業用インクジェットプリンター向けのインキや、液晶画面に使用される発色材料の顔料分散液などを手掛けています。基盤技術を応用した各種コート剤は、食品の保存期間を長くするガスバリア剤や菌・ウイルスの増殖を抑える抗菌・抗ウイルスなどでも利用可能です。また、環境配慮型製品を軸にサステナブルな製品を積極的に推進しています。株価は2200~2380円辺りでの推移が続いていましたが、足元で25日・75日移動平均線を下値支持線に変え、レンジ上限を突破。ここからのさらなる上昇が見込めます。 |
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【※今週のピックアップ記事!】
⇒日経平均株価の上値が重い12月はハイテク株を避け、利上げが追い風になる「金融株」、低PER・低PBR・高配当利回りの「内需系バリュー大型株」を狙おう!
⇒次世代自動車「SDV」の関連銘柄を紹介! 政府が「モビリティDX戦略」で“世界シェア3割”を目標に掲げて推進する「SDV」は、将来の自動車産業を支える重要テーマ
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