総予測#47Photo by Akira Yamamoto

スマートフォンの台頭などで、厳しい環境にさらされるカメラ業界。ミラーレス市場は活況だがそれでも先行きは暗く、2020年には老舗のオリンパスが撤退するなど業界再編も進み始めた。特集『総予測2021』(全79回)の#47では、極寒のカメラ業界の行く末を占う。(ダイヤモンド編集部 山本 輝)

「週刊ダイヤモンド」2020年12月26日・2021年1月2日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は原則、雑誌掲載時のもの。

縮小止まらぬカメラ市場で
ミラーレスに一筋の光明

 デジタルカメラ市場の縮小が止まらない。ピーク時には1億台を超えていた出荷台数は、スマートフォンの台頭などによって2019年には約9割減となった。続く20年もコロナ禍が追い打ちをかけ、10月までの累計出荷台数で前年同月比55%と、壊滅的な状況にある。21年以降もこの市場縮小傾向を免れそうにない。

 そうした中、カメラメーカーにとって一筋の光明となっている領域がある。